日時 : 2017年1月10日(火)14:00-17:00 場所 : 大阪大学理学部南ブロックB棟443号室 講演者 : 佐々木秀 (Duisburg-Essen大学) 講演題名: Companion forms and weight one forms over totally real fields (総実体上のコンパニオンフォームと重さ1の保形形式) 要旨 : 講演を前半と後半の2つに分けたい。 前半では、K.BuzzardとR.Taylorによる1999年の論文 `Companion forms and weight one forms' を総実体上に拡張し、その応用として、Hodge-Tate weightが全て等しいケースのFontaine-Mazur及び強Artin予想を(総実体上、totally oddなケースに限って)完全解決する方法を解説したい。肥田p-進理論、Coleman p-進保形形式理論、Taylor, Wiles, Kisin等によるMLT、志村多様体の還元/p-進幾何について幾らかの 予備知識があれば望ましい。 後半はF.Diamondとの共同研究projectについて解説したい。K.Buzzard, F.Diamond, F.Jarvisによる、`mod p Hilbert modular forms' の、(regular) weightについての(Serre)予想(2010年)は T.Gee 等によって近年ほぼ完全に証明されているが、この`BDJ予想’を、 regularでない場合の weight を含める形で 拡張させた新しい予想を発表/解説したい。基本的には`予想’を解説するので(我々の予想の正当性を主張するため、実際にいくつかのケースは証明するつもり)、比較的expositoryな講演になると思われる。例えばEdixhovenのInventionesの論文(1992年)を幾らか知っていれば 理解の助けになると思われる。 |