講義名  微分方程式概論第二Differential Equations II)  科目コード:MTH.C342
開講学期 2Q 単位数 1--0--0
担当 隠居 良行 教授: 本館2階228号室(内線2216)


【講義の概要とねらい】
 主に非線形の微分方程式に関する理論について解説する。本講義では、微分方程式の初期値問題の解の存在と一意性、パラメータ依存性、有限次元力学系の理論などについて解説する。本講義は、直前に行われる「微分方程式概論第一」の後に続くものである。

 微分方程式は数学のあらゆる分野で現れる基礎的な概念である。解の作る空間は代数的な構造を持ち、解の存在定理は様々な幾何学的、解析学的な興味深い対象物を与える。これらへの入り口となるのがこの講義である。

【到達目標】
本講義では、常微分方程式(未知変数が1つの微分方程式)の基礎理論とその応用について学ぶ。常微分方程式は、各種の自然現象や物理法則を記述し、その解法と理論は数学的にも応用上も重要である。この講義では、常微分方程式の解法と、解の定性的な挙動を調べるための理論について解説し、その理学および工学への応用についても解説する。

【キーワード】
非線形常微分方程式、解の存在と一意性、安定性

【学生が身につける力】
専門力

【授業の進め方】
通常の講義による。

【授業計画・課題】

第1回 非線形常微分方程式
第2回 解の存在と一意性
第3回 解の初期値とパラメータに関する依存性
第4回 ベクトル場とその流れ
第5回 安定性
第6回 相空間
第7回 ハミルトン流,勾配流


課題は講義中に指示する。

【授業時間外学修(予習・復習等)書】
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

【教科書】
 特になし

【参考書、講義資料等】
 柳田英二、栄伸一郎 著『常微分方程式論』(朝倉書店)
 笠原 晧司 著『微分方程式の基礎』(朝倉書店)

【成績評価の基準及び方法】
 期末試験などにより評価する。詳細は講義中に指示する。

【関連する科目】
 MTH.C341 : 微分方程式概論第一

【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
 微分方程式概論第一を履修していることが望ましい.