講義名 代数学特論E(Advanced topics in Algebra E  科目コード:MTH.A501
開講学期 1Q 単位数 1--0--0
担当 加藤 文元 教授:本館2階233号室(内線2202)


【講義の概要とねらい】
p進体などの非アルキメデス的付値体上の解析幾何学を念頭においてTateやRaynaudによって構築されたリジッド幾何学は、現在では代数幾何学や数論幾何学のみならず、数学の様々な分野で重要になりつつある比較的に新しい幾何学の枠組みである。この講義ではリジッド幾何学の基礎について一通りの内容を網羅することを目標とする。

【到達目標】
(1) リジッド幾何学について一通りの基礎を身につける
(2) リジッド幾何学と形式幾何学の関係を理解する
(3) リジッド幾何学の応用の可能性について知見を深める

【キーワード】
リジッド幾何学、形式幾何学、非アルキメデス的一意化

【学生が身につける力】
専門力

【授業の進め方】
通常の講義形式による. また, 適宜レポート課題を出す.

【授業計画・課題】

第1回 導入:Tate曲線
第2回 アフィノイド代数(1)
第3回 アフィノイド代数(2)
第4回 極大スペクトラム(1)
第5回 極大スペクトラム(2)
第6回 アフィノイド部分領域
第7回 アフィノイド空間(1)
第8回 アフィノイド空間(2)


課題は講義中に指示する

【授業時間外学修(予習・復習等)】
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね30分を目安に行うこと。

【教科書】
使用しない.

【参考書、講義資料等】
『リジッド幾何学入門』岩波数学叢書,岩波書店,2013年(ISBN-10: 400075977).

【成績評価の基準及び方法】
講義中に提示する演習問題の解答をレポートとして提出してもらい、その解答状況による.

【関連する科目】
MTH.A502 : 代数学特論F
MTH.A301 : 代数学第一
MTH.A302 : 代数学第二

【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
ハーツホーン程度のスキーム理論の基礎を知っていることが望ましいが必須ではない。