講義名 解析学演習C第一Excercises in Analysis C I  科目コード:ZUA.C306
開講学期 1-2Q 単位数 0--2--0
担当 小野寺 有紹 准教授:本館2階211号室(内線2213


【講義の概要とねらい】

本科目は「実解析第一(ZUA.C305)」の演習である.「実解析第一」で扱われる講義の内容について,問題演習を行う.

【到達目標】
・可算加法族および測度の概念に馴染むこと.
・与えられた可測関数が可測である理由を説明できるようになること.
・積分の基本的な性質について,それが成り立つ理由を知り使いこなせるようになること.
・収束定理を,正しく仮定を判定して適用できるようになること.
・測度の基本的な構成方法の概略を説明できるようになること.
・Lebesgue積分とRiemann積分の違いが説明できるようになること.
・Lebesgue積分の理論を微分積分学の問題に応用できるようになること.
・積分に関する関数不等式や関数空間を用いる考え方に馴染むこと.
・Fubiniの定理を(多)重積分・逐次積分の計算に正しく適用できるようになること.

【キーワード】
可算加法族,可測空間,測度,測度空間,Lebesgue測度,可測関数,Lebesgue積分,単調収束定理,Fatouの補題,優収束定理,Hopfの拡張定理,外測度,Caratheodory可測性,Riemann積分,H\"olderの不等式,Minkowskiの不等式,Lebesgue空間,直積測度,Fubiniの定理

【学生が身につける力】
専門力

【授業の進め方】
「実解析第一」で解説した内容に関する問題演習.

【授業計画・課題】
第1回 以下の内容に関する問題演習:測度論およびLebesgue積分論の概観
第2回 以下の内容に関する問題演習:可算加法族
第3回 以下の内容に関する問題演習:(可算加法的)測度とその基本的性質,完備性
第4回 以下の内容に関する問題演習:可測関数
第5回 以下の内容に関する問題演習:積分の定義とその基本的性質
第6回 以下の内容に関する問題演習:収束定理(単調収束定理,Fatouの補題,優収束定理)とその適用例
第7回 以下の内容に関する問題演習:収束定理の応用
第8回 以下の内容に関する問題演習:測度の拡張定理
第9回 以下の内容に関する問題演習:外測度と測度の構成
第10回 以下の内容に関する問題演習:Dynkin族定理とその応用,Riemann積分とLebesgue積分の関係
第11回 以下の内容に関する問題演習:L^p-空間とその完備性,基本的な関数不等式
第12回 以下の内容に関する問題演習:直積測度と累次積分
第13回 以下の内容に関する問題演習:Fubiniの定理とその応用
第14回 以下の内容に関する問題演習:Fubiniの定理の拡張


課題は講義中に指示する

【授業時間外学修(予習・復習等)】
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

【教科書】
特になし.

【参考書、講義資料等】
「Real Analysis: Modern Techniques and Their Applications」Gerald B. Folland(Wiley)
「ルベーグ積分入門 」伊藤清三著(裳華房)

【成績評価の基準及び方法】
演習時の発表.

【関連する科目】
ZUA.C305 : 実解析第一
MTH.C305 : 実解析第一
MTH.C306 : 実解析第二

【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
「解析学概論第一」,「同第二」,「位相空間論第一」,「同第二」を履修済みであることが望ましい.
「実解析第一」を同時に履修することが強く推奨される(未履修の場合).