講義名 代数学第一 (Algebra I) 科目コード:ZUA.A301
開講学期 1-2Q 単位数 1--1--0
担当 加藤 文元 教授:本館2階233号室(内線2202)
若林 泰央 助教:本館3階313号室(内線3394)
【講義の概要とねらい】
本講義の主要なテーマは(可換)環と環上の加群に関する基本的な諸概念と性質である。本講義では,最初に(可換)環とそのイデアルおよび剰 余環についての基本的な事項について復習した後,環上の加群について,部分加群・剰余加群,線型写像・準同型定理,直和・直積,完全列,
Hom加群,自由加群などを含む基礎事項について網羅的に履修する。その後,加群のテンソル積を導入し,その右完全性や関連する概念(平坦性 など)について基礎的な事項を履修する。最後に環および加群の局所化について履修する。後半ではネーター環とアルティン環について基礎事項,局所環に続いて,ホモロジー代数について履修する。各回で講義内容に関する問題演習を行う。
環とそのイデアルおよび環上の加群の概念,代数学において最も基本的な概念の一つであり,適用範囲の非常に広いものである。一方で,これら
は抽象的な概念でもあり,多くの初学者にとって理解が困難なものでもある。本講義では(可換)環の典型例である有理整数環・多項式環など理
論に表れる典型的な具体例を通じて,これらの抽象概念に慣れていくことも目標の一つである。
【到達目標】
本講義を履修する事により、以下の知識と能力を習得する。
・ (可換) 環のイデアルおよび感情の加群の概念を正しく理解し、使う事ができる。
・テンソル積を理解し、正しく使う事ができる。
・局所化の概念を理解し、正しく使う事ができる。
・ネーター環とアルティン環について理解し,正しく使う事ができる。
・局所環について理解し,正しく使う事ができる。
・ホモロジー代数について理解し,正しく使う事ができる。
【キーワード】
環,イデアル,剰余環,加群,テンソル積,局所化,ネーター環,アルティン環,局所環,ホモロジー代数
【学生が身につける力】
専門力
【授業の進め方】
通常の講義形式による講義を行う。
【授業計画・課題】
第1回 | 可換環とイデアル |
第2回 | 環上の加群 (1) |
第3回 | 環上の加群 (2) |
第4回 | 環上の加群 (3) |
第5回 | 加群のテンソル積 (1) |
第6回 | 加群のテンソル積 (2) |
第7回 | 局所化 |
第8回 | ネーター環とアルティン環 (1) |
第9回 | ネーター環とアルティン環 (2) |
第10回 | 局所環 |
第11回 | ホモロジー代数 (1) |
第12回 | ホモロジー代数 (2) |
第13回 | ホモロジー代数 (3) |
第14回 | 進んだ内容 |
課題は講義中に指示する。
【授業時間外学修(予習・復習等)】
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
【教科書】
講義中に指示する。
【参考書、講義資料等】
講義中に指示する。
【成績評価の基準及び方法】
講義中に指示する。
【関連する科目】
MTH.A301 : 代数学第一
MTH.A302 : 代数学第二
MTH.A201 : 代数学概論第一
MTH.A202 : 代数学概論第二
ZUA.A302 : 代数学演習B第一
【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
線形代数学第一・演習、線形代数学第二、線形代数学演習第二、線形空間論第一、線形空間論第二、代数学概論第一・第二、代数学概論第三・第四を履修済みであること、またはそれと同等の知識があること。
代数学演習B第一 (ZUA.A302) を同時に履修することが強く推奨される(未履修の場合)。