講義名 応用解析序論第一(Applied Analysis I) 科目コード:MTH.C211
開講学期 3Q 単位数 1--0--0
担当 利根川 吉廣 教授:本館2階203号室(内線2209)
【講義の概要とねらい】
本講義では解析学の発展において重要な役割を担ったフーリエ解析の序論としてフーリエ級数論について解説する.なお,本講義は引き続き行われる「応用解析序論第二」に続くものである.
フーリエ解析誕生の端緒となった熱方程式の形式的解法,特に関数の三角級数展開に焦点を当て,その関数項級数としての収束性を厳密に論証する.また,フーリエ級数の基本的性質を理解し,現代数学の様々な分野への応用例を通してフーリエ解析の基本的概念の習得を目指す.
【到達目標】
フーリエ級数の基本的性質の理解,特に,数学的に厳密なフーリエ級数の取り扱いができるようになることを目標とする.
また,具体的な関数のフーリエ級数展開や微分方程式のフーリエ級数による解法を習得することを目標とする.
【キーワード】
関数項級数,フーリエ級数,ベッセルの不等式,リーマン・ルベーグの補題,ディリクレ核
【学生が身につける力】
専門力
【授業の進め方】
各回の授業内容をよく読み、課題を予習・復習で行って下さい。
【授業計画・課題】
第1回 | フーリエの着想と三角級数展開 |
第2回 | 複素数値関数と関数項級数 |
第3回 | 周期関数のフーリエ級数 |
第4回 | 収束定理 |
第5回 | 関数の正則性とフーリエ係数の挙動 |
第6回 | 区間上のフーリエ級数 |
第7回 | フーリエ級数の応用 |
課題は講義中に指示する
【授業時間外学修(予習・復習等)】
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
【教科書】
特になし
【参考書、講義資料等】
「フーリエ解析入門」エリアス・スタイン、ラミ・シャカルチ著(日本評論社)
【成績評価の基準及び方法】
期末試験(70%)および宿題(30%)
【関連する科目】
ZUA.C201 : 解析概論第一
ZUA.C203 : 解析概論第二
MTH.C212 : 応用解析序論第二
MTH.C301 : 複素解析第一
MTH.C302 : 複素解析第二
【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
「微分積分学第一・演習」、「微分積分学第二」、「微分積分学演習第二」が履修済みであることが望ましい。