講義名 解析概論第二(Advanced Calculus II) 科目コード:ZUA.C203
開講学期 3-4Q 単位数 2--0--0
担当 隠居 良行 教授:本館2階228号室(内線2216))
【講義の概要とねらい】
本講義では、スカラー場(ふつうの関数)やベクトル場(ベクトル値関数)の微分積分学である「ベクトル解析」を学ぶ。各回で講義内容に関する演習問題を行い、諸概念の定着をはかる。本講義は,ベクトル場の発散,回転といった基本的な微分演算を学び,「微積分の基本定理」の多重積分への拡張にあたるグリーンの定理とその応用,曲面上の積分に関する「ガウスの発散定理」,「ストークスの定理」などを学ぶ.また,微分形式を用いてこれらの定理を「微積分の基本定理」の多重積分への拡張として統一的に定式化することを目標とする。
【到達目標】
・ベクトルの内積と外積に習熟する.
・ベクトル場の線積分の計算ができるようになる.
・曲線・曲面のパラメーター表示に習熟する.
・勾配,発散,回転などの意味を理解し,計算できるようになる.
・グリーンの定理の意味を理解し,応用できるようになる.
・曲面の接ベクトル・接空間について理解する.
・ベクトル場の面積分が計算できるようになる.
・発散定理とストークスの定理の意味を理解する.
・微分形式の計算に習熟する.
【キーワード】
外積,ベクトル場,線積分,勾配,発散,回転,グリーンの定理,接ベクトル,面積分,発散定理,ストークスの定理,微分形式,外微分
【学生が身につける力】
専門力
【授業の進め方】
通常の講義のあと,演習を行う.毎週のレポート課題に加え,小テストも適宜行う.
【授業計画・課題】
第1回 | ベクトルの外積と多変数微分法 |
第2回 | 空間内の曲線と曲面 |
第3回 | スカラー場と勾配ベクトル |
第4回 | ベクトル場の線積分 |
第5回 | グリーンの定理とその応用 |
第6回 | ベクトル場の発散と回転 |
第7回 | 面積分と発散定理 |
第8回 | 曲面のパラメーター表示と接空間 |
第9回 | 曲面積と面積分 |
第10回 | ガウスの発散定理 |
第11回 | ストークスの定理 |
第12回 | 発散定理・ストークスの定理の応用 |
第13回 | 微分形式と外積,外微分 |
第14回 | 微分形式の積分と一般化されたストークスの定理,理解度確認 |
課題は講義中に指示する
【授業時間外学修(予習・復習等)】
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
【教科書】
なし
【参考書、講義資料等】
「解析入門I」,「解析入門II」,杉浦光夫著,東京大学出版会
「電磁場とベクトル解析」,深谷賢治著,岩波書店
「ベクトル解析」岩堀長慶著,裳華房
「解析力学と微分形式」,深谷賢治著,岩波書店
【成績評価の基準及び方法】
期末試験,小テストなどにより評価する.詳細は講義中に指示する.
【関連する科目】
ZUA.C204 : 解析学演習A第二
MTH.C203 : 解析学概論第三
MTH.C204 : 解析学概論第四
【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
微積・線形の演習などを履修済みであること,「解析学概論第一」・「解析学概論第二」も履修済みであることが望ましい.