講義名 応用解析序論第一(Applied Analysis I)  科目コード:MTH.C211
開講学期 3Q 単位数 1--0--0
担当 川平 友規 准教授:本館2階210号室(内線2212)



【講義の概要とねらい】
 本講義では解析学の発展において重要な役割を担ったフーリエ解析の序論としてフーリエ級数論について解説する.なお,本講義は引き続き行われる「応用解析序論第二」に続くものである.
 フーリエ解析誕生の端緒となった熱方程式の形式的解法,特に関数の三角級数展開に焦点を当て,その関数項級数としての収束性を厳密に論証する.また,フーリエ級数の基本的性質を理解し,現代数学の様々な分野への応用例を通してフーリエ解析の基本的概念の習得を目指す.

【到達目標】
 フーリエ級数の基本的性質の理解,特に,数学的に厳密なフーリエ級数の取り扱いができるようになることを目標とする.
また,具体的な関数のフーリエ級数展開や微分方程式のフーリエ級数による解法を習得することを目標とする.
【キーワード】
関数項級数,フーリエ級数,ベッセルの不等式,リーマン・ルベーグの補題,ディリクレ核

【学生が身につける力】
専門力

【授業の進め方】
各回の授業内容をよく読み、課題を予習・復習で行って下さい。

【授業計画・課題】

第1回 フーリエの着想と三角級数展開
第2回 複素数値関数と関数項級数
第3回 周期関数のフーリエ級数
第4回 収束定理
第5回 関数の正則性とフーリエ係数の挙動
第6回 区間上のフーリエ級数
第7回 フーリエ級数の応用
第8回 理解度確認


課題は講義中に指示する

【教科書】
特になし

【参考書、講義資料等】
「フーリエ解析入門」エリアス・スタイン、ラミ・シャカルチ著(日本評論社)

【成績評価の基準及び方法】
毎週の講義内課題(25 %)および宿題(75 %)

【関連する科目】
ZUA.C201 : 解析概論第一
ZUA.C203 : 解析概論第二
MTH.C212 : 応用解析序論第二
MTH.C301 : 複素解析第一
MTH.C302 : 複素解析第二

【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
「微分積分学第一・演習」、「微分積分学第二」、「微分積分学演習第二」が履修済みであることが望ましい。