講義名 解析学特論H(Advanced topics in Analysis H) 科目コード:MTH.C504
開講学期 4Q 単位数 1--0--0
担当 二宮 祥一 教授:西9号館1階W103号室(内線3517)
「解析学特論G」に続き数理ファイナンスの基本的な数学的概念とその全体像についての解説である.
本講義では連続時間モデルにおいて以 下の概念について議論する. 即ち, さまざまなオプション価格, アメリカンオプション問題, 債券とその期間構造である.
これらの議論の為に本質的に重要となるのが伊藤解析と確率微分方程式の理論である. 本講義ではまず前半でこれらについての準備を行う.
【到達目標】
以下の項目の理解を目標とする:
伊藤解析と確率微分方程式の基本, ヨーロピアンおよびアメリカンオプション, 伊藤公式, 金利の期間構造モデルの基本
【キーワード】
伊藤解析, 確率微分方程式, オプション価格理論, 金利期間構造
【学生が身につける力】
専門力
【授業の進め方】
黒板と配布資料に依る
【授業計画・課題】
第1回 | 連続時間確率過程: マルチンゲール |
第2回 | 確率積分(伊藤積分): 確率積分/伊藤公式 |
第3回 | 確率微分方程式 |
第4回 | オプション価格理論(1): カメロン-マルチン-丸山-ギルザノフの定理/マルチンゲール表現 |
第5回 | オプション価格理論(2): 同値マルチンゲール測度/Black-Scholes 公式 |
第6回 | アメリカンオプション問題 |
第7回 | 金利理論: 金利市場/期間構造 |
第8回 | 応用的話題 |
課題は講義中に指示する
【教科書】
特になし
【参考書、講義資料等】
関根順「数理ファイナンス」培風館
D. Williams, ``Probability with Martingales'', Cambridge
R. J. Elliott and P. E. Kopp, ``Mathematics of Financial Markets'', Springer
T. Bjork, ``Arbitrage Theory in Continuous Time'', Oxford
【成績評価の基準及び方法】
レポート課題による.詳細は講義中に指示する.
【関連する科目】
MTH.C361 : 確率論
MTH.C503 : 解析学特論G
【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
特になし.
【その他】
2016年度に大学院に入学した学生は、この科目を教職科目として使うことはできません。
2017年度に「解析学特論H1」を履修した人は、講義内容が同一のため、この科目を履修登録することはできません。
本年度の履修登録に当たっては十分に注意をして下さい。