講義名 幾何学続論(Geometry III) 科目コード:MTH.B331
開講学期 3Q 単位数 2--0--0
担当 本多 宣博 教授:本館2階215号室(内線2210)
【講義の概要とねらい】
本講義の目的は、微分可能多様体上の微分形式の基本的な性質について解説することである。
講義では、テンソル代数と外積代数から始めて、微分形式の定義、外微分、ド・ラーム コホモロジー、多様体の向き付け、微分形式の積分、ストークスの定理について解説する。
【到達目標】
・微分形式の定義を理解すること。
・外微分の計算に慣れること。
・ド・ラーム コホモロジーの定義を理解すること。
・ストークスの定理を使えるようになること。
【キーワード】
テンソル積、外積代数、微分形式、外微分、ド・ラーム コホモロジー、向き付け、体積要素、微分形式の積分、境界を持つ多様体、ストークスの定理
【学生が身につける力】
専門力
【授業の進め方】
通常の講義形式による講義
【授業計画・課題】
第1回 | テンソル積,外積代数 |
第2回 | ユークリッド空間上の微分形式 1 |
第3回 | ユークリッド空間上の微分形式 2 |
第4回 | 3次元ユークリッド空間上のベクトル解析 |
第5回 | 多様体上の微分形式 |
第6回 | 微分形式の外積,テンソル場のテンソル積 |
第7回 | 多様体上のテンソル場, 写像による微分形式の引き戻し,外微分の定義 |
第8回 | 外微分の定義の正当化、外微分のベクトル場による表示 |
第9回 | ド・ラーム コホモロジー |
第10回 | 多様体の向き付け |
第11回 | 体積要素と向き付け可能性の判定法、向き付け不可能な多様体の例 |
第12回 | コンパクトな台を持つ微分形式の積分 |
第13回 | 体積要素の積分の計算例 |
第14回 | 境界を持つ多様体とその境界の向き付け |
第15回 | ストークスの定理とその応用と証明 |
課題は講義中に指示する。
【教科書】
特に指定しない。
【参考書、講義資料等】
「微分形式の幾何学」 森田茂之著 岩波書店(2005年)
「多様体の基礎」 松本幸夫著 東京大学出版会 (1988年)
「幾何学III 微分形式」 坪井俊 東京大学出版会(2008年)
「多様体入門」 松島与三著 裳華房 (1965年)
「多様体」 服部晶夫著 岩波書店 (1988年)
【成績評価の基準及び方法】
中間試験,期末試験の点数により評価する.詳細は講義中に指示する。
【関連する科目】
MTH.B301 : 幾何学第一
MTH.B302 : 幾何学第二
【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
「幾何学第一」、「幾何学第二」を履修済みであることが望ましい。