講義名 幾何学特論G1(Advanced topics in Geometry G1) 科目コード:MTH.B507
開講学期 3Q 単位数 1--0--0
担当 野坂 武史 准教授:本館3階334B号室(内線2204)
【講義の概要とねらい】
本講義は群のコホモロジーの入門的な講義であり、群コホモロジーを扱う上で必要な予備知識を提供する。群コホモロジーは幾らかの分野(幾何、特性類、数論など)で扱われ歴史が長く、代数とトポロジーの両方から(ときに独立で)研究される。本講義では定義や例を述べた後に、基礎事項を紹介し、Hopfの定理なども紹介する。被覆空間や基本群、CW複体の基礎事項も学ぶ狙いもある。
【到達目標】
群のコホモロジーの基本的事項を理解する。本講義の最終目標は、ホップの定理とその応用を目標とする。
【キーワード】
群のコホモロジー、基本群、被覆、中心拡大、カップ積
【学生が身につける力】
専門力
【授業の進め方】
講義内容の理解を助けるための演習問題や参考文献を講義中に挙げていく.
【授業計画・課題】
第1回 | 導入. 低次のコホモロジーと群拡大 |
第2回 | 射影分解と例 |
第3回 | 基本群と被覆空間、CW複体 |
第4回 | Eilenberg-MacLane空間と計算例 |
第5回 | 誘導表現とShapiroの補題 |
第6回 | transferとその応用 |
第7回 | ホップの定理と中心拡大 |
第8回 | カップ積とFOX微分と、アーベル群のホモロジー |
各回とも定義と性質の確認を課題とする
【教科書】
特になし
【参考書、講義資料等】
K. S. Brown 「Cohomology of groups 」 (Springer-Verlag )
【成績評価の基準及び方法】
レポート課題(100%).
【関連する科目】
MTH.B202 : 位相空間論第二
MTH.B301 : 幾何学第一
MTH.B302 : 幾何学第二
【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
群論や位相の基本事項を仮定する。また(常)ホモロジー理論の基本を知っていることが望ましい。
【その他】
予備知識を気にせず、わからないことは率直に聞いてください。