講義名 代数学特論H(Advanced topics in Algebra H) 科目コード:MTH.A504
開講学期 4Q 単位数 1--0--0
担当 内藤 聡 教授:本館2階232号室(内線2206)
染川 睦郎 助教:本館3階311号室(内線3390)
【講義の概要とねらい】
本講義では、数体上の代数曲線の相互法則を扱い、schemeの代数的K群の基礎を提供する。位相幾何学におけるホモトピー論を復習して、代数的K群の定
義と性質を説明し、低次の代数的K群の例をいくつか調べる。次に体上の代数的K群とetale
colomologyの関係を学ぶ。これらを用いて、数体上の代数曲線に対して reciprocity
mapを構成し、相互法則を証明する。本講義は、「代数学特論G」に続くものである。
代数的K群は数論幾何の問いのいくつかに答えるための手段として有用である。本講義では、代数的K群とetale colomologyを数体上の代数曲線のreciprocity mapを調べることに適用する。
【到達目標】
本講義を履修する事により、以下の知識と能力を?習得する。>
・代数的K群の定義と性質を理解する。>
・次数 0 の代数的 K-群および体の低次の代数的 K-群の構造を理解する。>
・体の代数的K群とetale cohomologyの間の関係を理解する。>
・数体上の代数曲線の相互法則を理解する。
【キーワード】
ホモトピー群、代数的K群、etale cohomology, 代数的サイクル、相互法則
【学生が身につける力】
専門力
【授業の進め方】
通常の講義形式による講義を行う。
【授業計画・課題】
第1回 | 古典的な類体論の紹介 |
第2回 | 代数的K理論の概略、および圏のホモトピー群 |
第3回 | schemeの代数的K群の定義と性質 |
第4回 | 低次の代数的K群、および体の代数的K群 |
第5回 | 体の代数的K群と etale cohomologyの間の関係 |
第6回 | reciprocity mapの構成 |
第7回 | 局所体上の代数曲線の相互法則 |
第8回 | 数体上の代数曲線の相互法則 |
課題は講義中に指示する
【教科書】
特になし。
【参考書、講義資料等】
講義資料は講義中に配布する。
【成績評価の基準及び方法】
レポートによる。
【関連する科目】
MTH.A301 : 代数学第一
MTH.A302 : 代数学第二
MTH.A331 : 代数学続論
MTH.A504 : 代数学特論H
【履修の条件(知識・技能・履修科目等)】
「代数学第一」、「代数学第二」、「代数学続論」、「代数学特論G」を履修していること、
またはそれと同等の知識があること。
【その他】
2016年度に大学院に入学した学生は、この科目を教職科目として使うことはできません。
本年度の履修登録に当たっては十分に注意をして下さい。