講義名 代数学特論第四(Advanced Algebra IV)
開講学期 後学期 単位数 2--0--0
担当 黒川 信重 教授:本館2階228号室(内線2216)
【講義の目的】
『絶対・三角・ゼータ』について講義する。絶対、三角、ゼータ
とは互いに密接に関連している「絶対数学」「多重三角関数」
「ゼータ関数」を指している。講義の目的は、これらの主題に
関して、基本的性質と発展の歴史と方向性を紹介することである。
【講義計画】
「絶対数学」「多重三角関数」「ゼータ関数」は各々、ここ二年
以内に単行本として出版された三冊の本
●黒川信重・小山信也『絶対数学』日本評論社、2010年9月
[絶対数学に関する世界最初の教科書]
●黒川信重・小山信也『多重三角関数論講義』日本評論社、
2010年11月[1991年4月−7月の講義の単行本化:
絶対数学の原点・原典]
●黒川信重『リーマン予想の150年』岩波書店、2009年
11月[リーマン予想が提出された1859年以来150年間の
歴史と問題点と展望]
に解説されている。本講義も基本的文献として用いる(とくに、
一冊としては、廉価な『絶対数学』を推奨する)。
以下の点について詳しく解説する:
1)有名な「リーマン予想」を解明しよう、ということからの派生。
2)多重三角関数論から「クロネッカーの青春の夢」の実現へ。
3)一元体上の数学である絶対数学の日進月歩の現状。
【教科書・参考書等】
基本的文献として次の三冊を挙げる:
黒川信重『リーマン予想の150年』岩波書店、2009年、
黒川信重・小山信也『絶対数学』日本評論社、2010年、
黒川信重・小山信也『多重三角関数論講義』日本評論社、2010年。
【関連科目・履修の条件等】
学部の代数学や複素関数論を履修していることが望ましいが、必須ではない。
【成績評価】
レポートによる。
【担当教員から一言】
本講義の内容は、20世紀の終わりから、東工大において研究が推進
されてきた新しい分野であり、これからの展開が注目されている。