講義名 実解析第一(Real Analysis I)
開講学期 5学期 単位数 2--0--0
担当 川中子 正 准教授 : 本館3階311号室
(tadashi@math.titech.ac.jp)
【講義の目的】
長さ・面積・体積の概念の抽象化としての測度の理論とそれに基づくルベーグ式の
積分論は、現代解析学の重要な柱の一つと考えられている。この授業では、
リーマン積分論と対比しつつ、測度と積分の理論の基礎的な事項を学ぶ。
【講義計画】
以下の項目について学ぶ。
1.測度 (有限加法性、完全加法性、外測度、完備化、Lebesgue 測度)
2.Lebesgue 積分(定義と性質、収束定理とその応用、Riemann 積分との関係)
3.直積測度とFubini の定理
4.その他(時間に余裕がでた場合)
【教科書・参考書等】
教科書は指定しない。参考書として以下の本をあげておく。
G. B. Folland, Real analysis; modern techniques and their
applications, John Wiley.
W. Rudin, Real and complex analysis, McGraw-Hill.
伊藤清三著「ルベーグ積分入門」裳華房.
吉田 伸生著「ルベーグ積分入門―使うための理論と演習」遊星社.
小谷真一著「測度と確率1」岩波講座 現代数学の基礎.
高木貞治著「解析概論」岩波書店(の第9章).
【関連科目・履修の条件等】
解析概論,集合と位相,応用解析序論を履修していることが望ましい。
特に集合論の初歩および微積分学を習得していないと講義内容を理解することは
困難である。
【成績評価】
レポート、期末試験等の結果を総合的に評価する。
【担当教員から一言】
将来解析系の分野を志す者は、実解析第二、関数解析とともに履修することを
強く勧める。関連の演習(解析学演習C第一)は重要であるので、特別なことが
ない限り必ず履修すべきである。