講義名 数学最先端特別講義L(Special lectures on current topics in Mathematics L)  科目コード:MTH.E642
開講学期 4Q 単位数 2--0--0
担当 谷口 雅治



【授業の目的(ねらい)、概要】
反応拡散方程式(reaction-diffusion equations)を空間全体で考え,それがもつ進行波(traveling fronts)を考察する. 多次元において,進行波の存在を示す方法の一つに多重尺度法(multi-scale methods)がある。 本講義ではこの方法について解説を行う.このための準備として,優解・劣解とSattingerの定理について解説する。 また多重尺度法の応用として,2次元平面におけるV字型進行波と3次元以上の空間における角錐型進行波の存在とその性質,とくに,iその一意性と空間大域的な漸近安定性の証明について解説する.

【到達目標】
受講者が以下を習得することを目標とする.
・反応拡散方程式において優解と劣解について理解し,その応用方法を習得する.
・多重尺度法を習得する.
・V字型進行波と角錐型進行波の存在とその性質を理解する.

【キーワード】
反応拡散方程式,V字型進行波,角錐型進行波

【学生が身につける力】
専門力

【授業の進め方】
板書形式で授業を行う.また,適宜レポート課題を出す.

【授業計画・課題】

第1回 以下の内容を板書形式で解説する.
・双安定反応拡散方程式
・最大値原理
・優解と劣解,Sattingerの定理
・1次元進行波とその性質
・多重尺度法
・V字型進行波
・V字型進行波の一意性と漸近安定性
・角錐型進行波
・角錐型進行波の一意性と漸近安定性


課題は講義中に指示する.

【準備学修(事前学修・復習)等についての指示】
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

【教科書】
以下の書籍を教科書・参考書としてあげるが,必要な内容は板書で説明するため,購入・持参の必要はない.
Masaharu Taniguchi
"Traveling Front Solutions in Reaction-Diffusion Equations''
MSJ Memoirs Volume 39, 2021, Mathematical Society of Japan
(日本数学会メモアール39巻 )
ISBN: 978-4-86497-097-6

【参考書、講義資料等】
講義中に紹介する.

【成績評価の方法及び基準】
出席とレポートによる.

【関連する科目】
MTH.C351 : 函数解析

【履修の条件・注意事項】
なし