講義名 複素解析特論第二(Complex Analysis II)
開講学期 後学期 単位数 2--0--0
担当 野口 潤次郎 非常勤講師 (東京大学大学院数理科学研究科 教授)
【講義の目的】
岡の連接定理から始め、岡-カルタン理論の中核である基本定理を
正則凸領域上で証明する。
【講義計画】
おおよそ次の順序で講義する。
・ハルトークス現象と正則凸領域
・ワイェルストラースの予備定理
・岡の第1連接定理
・層のコホモロジー理論
・カルタンの行列分解定理
・岡-カルタンの基本定理とスタイン多様体
【教科書・参考書等】
複素解析概論(野口、裳華房)、多変数函数論(西野、東京大学出版)、
多変数複素解析(大沢、岩波)など。
【関連科目・履修の条件等】
一般位相空間論、一変数関数論についての基本的事項など。
リーマンの写像定理やミッターク・レッフラーの定理を知っていると
問題の動機を理解しやすくなる。
【成績評価】
講義中に提示する問題をレポートとして提出すること。
【担当教員から一言】
前世紀の解析関数に関する発見では、最も深い内容を持つ「岡の連接定理」を
学部生向けに解説する。全てを解説するのは時間的に無理としてもその考え方の
流れを講義する。