講義名 数学特別講義A第一Special Lectures on Mathematics A I
開講学期 前学期 単位数 2--0--0
担当 田口 雄一郎 非常勤講師((九州大学大学院数理学研究院 准教授)


【講義の目的】
 
Lubin-Tate 群は元来 局所体の Abel 拡大の具体的な構成のため
 に導入されたが、局所類体論の証明や岩澤理論で活躍する他、
 暗号理論などでも役に立つ。本講義では、分岐理論に特に
 注意を払ひつつ、Lubin-Tate 理論を紹介する。
 これらは古典的な理論だが、Abbes-Saito の論文以来
 分岐理論は新たな進展を見せてゐるので、そのあたりの
 雰囲気も出来れば紹介したい。

【講義計画】
 1.局所体の導入と基本的性質
 2.分岐理論入門
 3.Lubin-Tate 理論
 4.局所類体論

【教科書・参考書等】
 
岩澤健吉, "Local Class Field Theory", Oxford, 1986

【関連科目・履修の条件等】
 
代数学の基本事項 (特に体論、Galois 理論) は既知とする。
 代数的整数論の初歩については、知つてゐれば都合がよいが、
 知らなくてもそれなりに楽しめる様に工夫したい。

【成績評価】
 
出席とレポートによる。

【担当教から一言】
 
なるべく具体的な、「地に足の着いた」話にしたいと思ひます。