「色は匂へど散りぬるを 我が世たれぞ常ならむ 有為の奥山今日越えて 浅き夢見じ醉ひもせず」 と。
これは、仏教の無常観を歌った今様歌で、 平安朝初期よりも後の成立と推定されています。 俗説によると、弘法大師の作であるといいます。 立派なすぐれたものは、みな弘法大師の作になってしまいますが、 ともかくこれは、民族の歌であるといえましょう。