利休どのの茶には、刀なしで勝負しようというところがあった。
と言って、それでは教養で行きましょうというのではない。
やはり教養なしで勝負ようというところも、同様にあった。


( 井上靖 『本覺坊遺文』 ( 講談社 ) p.21 )