11月 10日(金) 

瀧 真語 氏(東海大)

「K3曲面と対数的有理曲面」

要旨: K3 曲面とその上の有限自己同型を考えます。 このとき商曲面は自然な考察対象ですが, 大きく分けて3種類のクラスの多様体が現れます。 この講演では対数的有理曲面, 特に対数的エンリケス曲面が現れる場合を扱い, その特異点の様子と対応する K3 曲面(と自己同型)について解説します。


10月 27日(金) 

大橋 久範 氏(東京理科大)


↑ 次回以降の予定


東工大 数論・幾何学セミナー

於:(原則として)東工大本館2階 224Bセミナー室


2017年度 後期

10月 13日(金) 15:30~17:00

高島 克幸 氏(三菱電機)

「格子と同種写像に関するアルゴリズムの耐量子暗号への応用」

要旨: 量子計算機の出現に備えて、 量子計算機でも効率的に破れない公開鍵暗号の研究が活発に行われている。 本講演では、その候補である格子暗号と同種写像暗号について紹介する。 Shorの量子アルゴリズムにより、 素因数分解問題や離散対数問題が効率的に解ける。 更に、Shorアルゴリズムにより、より広いクラスである 有限アーベル群に対する隠れ部分群問題が効率的に解けるので、 それを避ける数学構造及びその上の計算量仮定、 そしてその仮定に基づいた(効率的な)暗号構成が必要になる。 本講演では、特に、格子と(楕円曲線間)同種写像という 数学構造を利用する方法について概説する。


2017年度 前期

7月 21日(金) 15:30~17:00

伊豆 哲也 氏(富士通研究所)

「楕円曲線離散対数問題と類似問題の解読状況について」

要旨: 楕円曲線離散対数問題 (ECDLP) は楕円曲線暗号 (ECC) の安全性の根拠となる数学的問題であり、 どんなサイズの ECDLP が解かれたか/解かれそうかという情報は、 ECC のパラメータ変更や選択に大きな影響を与えるため、 定期的な情報更新は欠かせない。 本講演では、ECDLP のいくつかの解読アルゴリズムを紹介するとともに、 最新の解読状況をまとめ、今後の解読予測を示す。 また、ECDLP の類似問題である付加情報付き楕円曲線離散対数問題 (ECDLP with Auxiliary Input) についても紹介し、 その意義・解読方法・記録・予測・影響についても触れる。


7月 14日(金) 15:30~17:00

鈴木 貴士 氏(東京工業大学)

「Abel 多様体の特殊ファイバーの連結成分についての Grothendieck の双対性予想」

要旨: 剰余完全体の局所体上に Abel 多様体とその双対がありますと, それぞれの Neron モデルの特殊ファイバーの幾何的連結成分の成す有限群が定まります. Grothendieck は SGA 7 で,これら二つの有限群の間に 自然なペアリングを定義し,それが完全である事を予想しました. この予想の講演者による証明を解説致します.鍵となるのは, 剰余体の(超越)拡大体の成す圏上の Grothendieck サイト 「有理エタールサイト」で, 局所体の Abel 多様体係数コホモロジーはこのサイト上の層と見なす事が出来ます.この関手的枠組みにより, Grothendieck 予想が,Galois 降下が効く形で再定式化されます. 予想は半安定の場合は知られている(Werner による)ので, よって一般の場合が従う事となります. 時間が許せば,この双対性理論の大域関数体版にも触れる予定です. これは Cassels-Tate ペアリングを基礎体完全体に一般化するもので, 高さペアリングの非退化性や Artin-Milne の有限平坦双対性もその一部として含みます.


6月 16日(金) (2講演あります)

14:45~15:45

李 正勲 氏(名古屋大学)

「非アルキメデス的力学系におけるジュリア集合上の力学系の安定性について」

要旨: 非アルキメデス的かつ完備なノルム付き代数的閉体の上で力学系を考える. 与えられた有理写像のもつジュリア集合上の力学系に対して, その有理写像を少し変えてもジュリア集合上の力学系は "変わらない"ことの十分条件を紹介する.

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

16:00~17:00

Ade Irma Suriajaya 氏(理化学研究所)

「ディリクレ L関数の一階導関数の非零領域
 A new zero-free region for the first derivative of Dirichlet L-functions」

要旨 / Abstract


5月 12日(金) 15:30~17:00

新井 啓介 氏(東京電機大学)

「志村曲線の有理点とハッセ原理の反例の無限族」

要旨: 志村曲線の代数体上の有理点が存在しないための十分条件をいくつか与える。 さらに、そこからハッセ原理の反例の無限族が得られることも紹介する。 志村曲線の定義方程式や、Manin obstruction との関連についても触れる 予定である。


4月 14日(金) 15:30~17:00

Gal Binyamini 氏 (Weizmann Institute of Science, Israel)

「Differential equations and algebraic points on transcendental varieties」

要旨: The problem of bounding the number of rational or algebraic points of a given height in a transcendental set has a long history. In 2006 Pila and Wilkie made fundamental progress in this area by establishing a sub-polynomial asymptotic estimate for a very wide class of transcendental sets. This result plays a key role in Pila-Zannier's proof of the Manin-Mumford conjecture, Pila's proof of the Andre-Oort conjecture for modular curves, Masser-Zannier's work on torsion anomalous points in elliptic families, and many more recent developments. I will briefly sketch the Pila-Wilkie theorem and the way it enters into the arithmetic applications. I will then discuss recent work on an effective form of the Pila-Wilkie theorem (for certain sets) which leads to effective versions of many of the applications. I will also discuss a joint work with Dmitry Novikov on sharpening the asymptotic from sub-polynomial to poly-logarithmic for certain structures, leading to a proof of the restricted Wilkie conjecture. The structure of the systems of differential equations satisfied by various transcendental functions plays a key role for both of these directions.


2016年度 後期

3月 9日(金) 13:30~14:30

星 裕一郎 氏 (京大数理研)

「巾零許容固有束の超特異因子について」

要旨: 巾零許容固有束とは、 正標数の双曲的な代数曲線上の適当な性質を満たす接続付き射影直線束 のことであり、 古典的な p 進 Teichmuller 理論における重要な対象である。 本講演では、まず最初に、巾零許容固有束という概念の簡単な復習を行う。 その後に、曲線の種数や無限遠因子の次数や基礎体の標数が小さい場合の、 巾零許容固有束、及び、その特別な場合である巾零通常固有束の 超特異因子(つまり、Hasse 不変量が定める因子)の 明示的な表示に関する講演者の結果を説明する。


2月 3日(金) 16:00~17:00

Chieh-Yu Chang 氏 (国立清華大学(台湾))

「Linear relations among double zeta values in positive characteristic」

要旨: In this talk, we will introduce multiple zeta values (MZV's) over function fields in positive characteristic initiated by Thakur 2004. In the first half, we will give a survey on the development of MZV's over the past few years, and give a comparison with the classical counterpart. In the second half, we will present our recent result about an effective criterion for computing the dimension of double zeta values and give an outline of the proof.


1月 20日(金) 16:00~17:00

Chan-Ho Kim 氏 (KIAS)

「On anticyclotomic μ-invariants of modular forms in families」

要旨: We discuss vanishing of anticyclotomic \mu-invariants of modular forms in Hida families. The key ingredient is an integral refinement of quaternionic Hida theory. It is a part of the joint work of F. Castella and M. Longo, and we also discuss its slight generalization.


1月 13日(金) 
(二講演あります。いつもと時間が違ひますので御注意下さい!)

15:15~16:15
Yoonbok Lee 氏(Incheon National University)

「Simple zeros of primitive Dirichlet L-functions and the asymptotic large sieve」

要旨: Assuming the generalized Riemann hypothesis, we show using the asymptotic large sieve that 91% of the zeros of primitive Dirichlet L-functions are simple. This improves on earlier work of Özlük which gives a proportion of at most 86%. We further compute the q-analogue of the Pair Correlation Function F(α) averaged over all primitive Dirichlet L-functions in the range |α| < 2. Previously such a result was available only when the average included all the characters χ. This is a joint work with Chandee, Liu and Radziwill.


16:30~17:30
Dohoon Choi 氏(Korea Aerospace University)

「Computing semistable deformation rings for certain 3-dimensional Galois representations」

要旨: Let p be a prime. Let G be the absolute Galois group of Q_p. Let F be an algebraic clousre of a finite field with characteristic p. Let r_1 be a 1-dimensional representation of G over F and r_2 be a 2-dimensional representation of G over F. Let r be an extension of r_1 by r_2 (or an extension of r_2 by r_1). In this talk, under several assumptions (on r and Hodge-Tate weights and so on), I will talk about computing the semistable deformation ring of r with specified Hodge-Tate weights. This is a joint work (in progress) with S. Choi and C. Park.


12月 16日(金) 16:00~17:00

Antoine Ducros 氏 (Institut de mathématiques de Jussieu, Université Paris 6)

「Families of Berkovich spaces」

要旨: I will present various results around relative properties in non-archimedean analytic geometry, including the notion of flatness and of quasi-smoothness in this context, the study of "generic fibers", and the description of the locus of relative validity of some usual properties (like being Cohen-Macaulay, Gorenstein, Complete intersection, regular...).


11月 15日(火) 16:00~17:00  於:東工大本館 201セミナー室

(いつもと曜日と場所が違ひますので御注意下さい!)

Daniel Allcock 氏 (University of Texas in Austin)

「Kac-Moody groups as Amalgams」

要旨: We will present the latest iteration of the following result about Kac-Moody groups: they are amalgams (pushouts) of the Kac-Moody groups coming from the finite-type subdiagrams of their Dynkin diagrams. Namely, this holds except in circumstances like the ground ring not being finitely generated, or the Dynkin diagram being extremely small or having some edges labeled infinity. This is probably close to the best possible theorem along these lines. There are several structural consequences. The easiest to state is that Kac-Moody groups are "usually" finitely presented, except when they obviously aren't (like over the real numbers).


10月 28日(金) 15:30~17:00

權業 善範 氏(東大数理)

「有限体上の Fano 3-fold の有理点について」

要旨: ファノ多様体というのは射影空間みたいな多様体で、 有理曲線がたくさんあります。 そういう多様体の上の有理点の個数が標数を法にして 1 であることが 多様体が非特異の場合、エノーさんによって知られています。 今回その話を特異点を許す場合に拡張する話をします。 こう言う問題はある p進コホモロジーの消滅定理を示せば十分である ことが跡公式によりわかります。 そういうコホモロジーを消すのに代数多様体の極小モデル理論と 有理曲線の幾何を使うという話です。 インペリアルカレッジの田中公さんと東大数理の中村勇哉さんとの共同研究です。


10月 14日(金) 16:00~17:00

吉川 祥 氏(東大数理)

「総実代数体上の楕円曲線の保型性について」

要旨: Taylor-Wiles や Breuil-Conrad-Diamond-Taylor によって証明された 志村-谷山予想は、有理数体上の楕円曲線と保型形式との結びつきを主張 するものである。 これは GL2 の大域 Langlands 対応の特殊な場合とみなされる。 有理数体のかわりに総実代数体を考えることで志村-谷山予想の自然な 一般化を定式化できるが、近年、 Freitas-Le Hung-Siksek が実二次体の場合を完全に解決した。 本講演では、この問題にまつわる最近の進展を説明するとともに、 講演者が最近得た結果 「3,5,7で不分岐かつアーベルな総実代数体 について、その体上の楕円曲線は全て保型的である」 について解説する。


2016年度 前期

7月 28日(木) 16:00~17:00

Dinesh Thakur 氏(Rochester 大)

「Function field Multizeta values」

要旨: We will discuss several results and conjectures about relations between multizeta values and related structures in function field arithmetic.


7月 8日(金) 16:30~18:00

Fabien Benoit Trihan 氏(上智大理工)

「Geometric Iwasawa Theory」

要旨: Let K be a function field of characteristic p>0 , let A/K be a semi stable abelian variety. We will consider a finite (resp. profinite) Galois extension of F/K, unramified everywhere and will prove under some assumption the Equivariant Tamagawa Number conjecture (resp. Iwasawa Main Conjecture) for (A/K,F/K).


2016年 6月 30日(木) 16:00~17:00

三原 朋樹 氏(東工大理)

「P点存在定理と p進連続関数」

要旨: P点存在定理は ZFC 公理系では証明も反証も出来ないことが知られている。 P点存在定理が成立するか否かによって位相空間上の C値連続関数のなす C代数の極大イデアルの高さが変化することが知られており、これにより 具体的な C代数であって極大イデアルの高さが ZFC 公理系から定まらない ものが構成される。今回はこの p進類似として、P点存在定理が成立するか 否かによって位相空間上のp進連続関数環のなす p進代数の極大イデアルの 高さが変化することを示し、これにより具体的な p進代数であって極大 イデアルの高さが ZFC 公理系から定まらないものを構成する。


2016年 6月 10日(金) 15:30~17:00

服部 新 氏(九大数理)

「Hilbert eigenvariety の整数重みでの固有性について」

要旨: p を素数とする.様々な代数群 G に対し,G 上の有限傾斜 p進過収束固有形式(正確には,その空間に現れるHecke固有値系) がp進解析的多様体をなすことが知られている.この多様体は 固有値多様体(eigenvariety)と呼ばれ,近年の整数論において 重要な研究対象となってきたが,固有値多様体の幾何学的性質について 多くのことが分かっているわけではない. 固有値多様体が固有(proper)であるとは,原点を除いた単位円盤から 固有値多様体への射が必ず原点に延長されることを言う.これは 代数幾何における固有性の付値判定法の弱い一般化であり, 楕円保型形式に対する固有値多様体であるColeman-Mazur固有値曲線 (eigencurve)の場合は,その固有性がDiao-Liuによって示されている. 一方で,近年大きく発展したAbel多様体の標準部分群(canonical subgroup) の理論は,固有値多様体の構成そのものに用いられるだけでなく, 過収束保型形式の解析接続の研究にも有効である.Fを総実代数体で, pで不分岐かつp上の剰余次数が全て2以下であるものとする. 本講演では,標準部分群の理論を用いて,F上のHilbert保型形式に対する 固有値多様体の整数重みでの固有性を証明する.


2016年 5月 13日(金) 16:00~17:00

谷田川 友里 氏(東大数理)

「Characteristic cycle of a strongly clean sheaf of rank one」

要旨:The characteristic cycle of a constructible complex on a smooth variety is defined by T. Saito using vanishing cycles and the singular support defined by A. Beilinson. We consider the case where the constructible complex is a rank one sheaf satisfying a strongly clean condition on the ramification of the sheaf. We see how the characteristic cycle is constructed in terms of ramification theory in this case.